14-54 Pizzeria

2021年3月、4周年の節目に14-54Cafeは14-54Pizzeriaへと名称を変更し、内装のリニューアルに携わりました。
名称の変更にもある通り、今後の売りはモチッっとした食感が売りのナポリピザです。より本格的なピザを提供できるよう、キッチンブースを拡張し厨房機器も充実しました。また飲食スペースは室内でありながら、より開放的な居心地を提供するため、天井高を可能な限り高くしています。2017年のリノベーション前から残っていた照明器具も全てリニューアルし、ライブラリースペースを含め施設全体を一体的にデザインし直しました。 2020年になりますが、奥のライブラリースペースにも新たなブースを追加しています。
2018年に国際芸術センター青森（ACAC）で行われた展示、「〇動」でのクィン・ヴァントゥさんの作品、「≪ようこそ｜桂を夢見て≫ Welcome | Dreaming of Katsura」の一部を用いたL型の棚をキッカケに本に囲まれた落ち着いた空間を計画しています。
新たなブースは本棚としての役割を担っています。クィン・ヴァントゥさんの作品の中でベンチとして使われていた杉材を用いて小上がりを設け、靴を脱いでリラックスできるスペースです。小さな子供たちが寝ころびながら本を読むこともできます。
落ち着いた雰囲気の中、リラックスして読書を楽しんでもらえればと考え、照明計画も見直しました。 オープン当初は、この地域独特の奥行き感を顕在化したワンルームとして「施設の分かりやすさ」を目指していましたが、今回の改修により施設内に多様な場を創出できればと考えています。
道路に面した大きな間口から光の入る明るい飲食スペース、卓球やファミコンを通してその場にいる人と交流を図れるレクリエーションスペース、アートなどの専門書に囲まれ落ち着いた雰囲気のライブラリースペースなど、14-54に訪れるための目的が多様化して、様々な要望を包み込むような開かれた場になれればと思います。 また、奥へ奥へと長いスペースをもつ空間ですが、ブースが追加されることで入口からは先が見通せなくなります。「奥に何があるんだろう？」と興味を引き、人を建物の奥へと誘うような効果を期待しています。歩くに連れ場の雰囲気が変わっていくことで空間にリズムが生まれ、活き活きとした空間になれればと考えています。