solopic(ソロピック)
十和田市の商店街の一角にある無人セルフポートレート写真館の内外装リノベーションプロジェクトです。既存建物は交通量の多い交差点の角に位置し、出隅を切り取った3面が店舗の顔となる造りでした。
写真は光と影により被写体の立体感を切り取り、光の当たり方によっては被写体の印象が大きく変わるものです。外観ではそのような光によって移ろう表情を表現できればと思い検討を進めました。
既存の外壁を見ていると「緑と黒」から成るタイルの表情が独特で、最近の既製品では見かけない懐かしい表情だったため、その部分を洗浄し輝きを取り戻したうえで活かした構成としています。隅切りされた出入り口は、艶のあるタイルを採用し、既存のタイルとの調和を図るとともに近くを通る車のライトなどでキラリと輝くエントランスとしています。
残りの2面は5種類の幅と奥行きから成るスギの角材を用いたルーバーの外装としています。隣りどうしの組み合わせによりできる様々な種類の凹凸が、太陽の動きに応じて独自の影を創り出し、時間や天候によって移ろう表情を作ります。
陰影のみの最小限の情報として立体感を表現するモノクロ写真があるように、陰影を楽しみつつ、木材の経年劣化が目立ちにくい色味として、外装はグレーを基調として配色しました。
どちらの方向から交差点に入るのかによっても店舗の印象が変わる外装になっています。
行きや帰り、朝や夕方など車から見える様々な表情が道行く方の興味を引く多様な表情を持つファサードとなりました。
内部はグレーの床に白い壁天井として、撮影を邪魔しないシンプルな内装としています。
写真館は個人や友人、家族などの思い出を保存します。ここに足を運ぶ方々にとって、まちの光が煌めくタイルが、思い出に華を添えるようなエントランスになることを期待しています。
Data
- 所在地
- 青森県十和田市
- 主要用途
- 写真スタジオ
- 延床面積
- 計画範囲:46.0㎡
- 階数
- 地上1階
- 構造
- 木造
- 設計期間
- 2025.12-2026.01
- 施工期間
- 2026.02-2026.03
- 竣工
- 2026年03月
Credit
- 施工
- 建築工房心
- 写真
- WAA Inc.
- 担当者
- 渡部良平、横濵久美子