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げんき 外観広角
023

げんき

この施設は、30代の夫婦と子供の4人家族が住む家と、家主の経営する接骨院、貸しスペースとしての美容院とカフェの4つの機能から成る兼用住宅です。
このような異なる機能が集まることで、機能的な繋がりによる経営上の相乗効果や異なる目的をもって訪れた人どうしの思いがけない出会いが生まれるなど、単独用途では得られないシナジー効果を生むような建物のあり方を模索しました。
接骨院、美容院、カフェというお客さんが利用できる施設を1階にまとめ、それぞれの機能を結ぶ中央には住宅のリビングを配置しました。住宅の中でもパブリック性の高いリビングは交友関係の広い家主の友人を招き、親睦を深める場としても活躍します。美容院に来た友人とお茶をしたり、接骨院で施術中の友人の子供の面倒を見るなど、家主の家(リビング)がそれぞれの機能を結ぶハブとしても機能します。
「げんき」は第一種低層住居専用地域に位置し、周囲には住宅街が広がります。中でも子育て中のお母さんが、家から出て接骨院で体を整え、美容院でサッパリして、カフェでのんびり過ごせるような、子供と一緒に自分の時間も大切にできる、そんな子育て支援としての役割にも期待をしています。そのような地域の子育て世代の活動拠点として、兼用住宅ならではの施設がもつアットホームな公共性を目指し、住宅のリビングを中心としたプランニングとしました。
外観は各用途に応じたボリュームに分けることで、施設としての分かりやすさと各用途に応じた仕上げの違いを獲得しています。様々な用途によってできるバラバラなボリュームに、カーブした柔らかな屋根を架けることで、施設としての統一感をデザインしました。大きな庇として伸びるピロティ部分は、ベビーカーや傘などの準備スペースとしても役立ち、施設に人を迎え入れる機能を果たします。また、ピロティ部分の屋根により、2層のボリュームがもつ圧迫感をヒューマンスケールに近づけ、周辺の住宅街とのスケール感の調和を図ります。
住宅を中心とすることで、運営する個人の顔が見える公共性の新たなモデルとして、地域に根差し親しまれていくことを期待しています。

Data

所在地
青森県十和田市
主要用途
兼用住宅、接骨院
敷地面積
276.73㎡
建築面積
124.25㎡
延床面積
190.45㎡
階数
地上2階
構造
木造
設計期間
2018.12-2019.09
施工期間
2019.11-2020.06
竣工
2020年06月

Credit

施工
有限会社松田工務店
パナショップヤナバ
ササキ石油販売株式会社
構造設計
荒木美香構造設計事務所
グラフィック
字と図
写真
WAA Inc.
担当者
渡部良平、横濵久美子
げんき 外観斜め
げんき 1階のリビング
げんき 接骨院エントランス
げんき 接骨院
げんき 遊空間つむじ
げんき リビングエントランス
げんき つむじ
げんき 階段
げんき 2階廊下
げんき 2階リビング
げんき 窓
げんき 寝室
げんき 寝室リビング
げんき 天井カーブ
げんき 寝室廊下
げんき 外観軒先
げんき 外観扉
げんき 外観接骨院
げんき ピロティ軒天
げんき ピロティ外観
げんき ピロティ
げんき ピロティ内部
げんき 外観雪景色

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