温泉旅館リノベーションプロジェクト

十和田市にある温泉旅館のリノベーションプロジェクトです。
既存宿泊施設は和室を売りにした施設として多くのお客様にご利用頂いていますが、新たな試みとして既存の２室を繋げ、約45㎡となる和洋室に改修する計画となります。
館内には源泉かけ流しの大浴場があるため、各客室内に浴室はありません。そのため、客室は便所・洗面の水廻り、リビングルーム、ベッドルームという大きく３つのエリアで構成されます。
中でも、リビングルームとベッドルームの関係性に関して完全に分けてプライバシーを確保する方針や、一体と分割を選択できるフレキシブルな方針、一体の空間として広く見せる方針などについて検討しました。
一体と分割を選択できる方針が最有力となり、床レベル、天井高さや仕上げ・照明の方式等２つのエリアを繋げた時にもそれぞれの空間の特徴が出るよう細部にわたり違いを出しつつ、一体になった際にも違和感が無いよう素材の活用方法や照明の色温度などを揃えシームレスな関係性を築きました。
インバウンドなど海外の方の利用も増加することが想定される中、和室と洋室の良さを取り入れた新たな価値を創造できればと計画しました。